VIETNAM COFFEE BEANS

ベトナムコーヒーの可能性

「品質は低く、世界一安いコーヒー」が常識だったロブスタ種。
その中で出会った驚くべき可能性とは。

「品質は低く、世界一安いコーヒー」が常識だったロブスタ種。その中で出会った驚くべき可能性とは。

ベトナムコーヒーの歴史

ベトナムでコーヒー栽培が始まったのは、17世紀から18世紀にかけてポルトガル・スペイン・オランダ・フランスの宣教師がベトナムで布教を行った際に持ち込んだことが始まりとされ、大規模に生産されだしたのはフランスがベトナムの占領を開始した1857年以降とされています。
フランスが試したのは、ベトナムと気候や土壌の性質が似ているカリブ海のマルティニーク島と南米のギアナで栽培していたアラビカ種。
フランスは1925年から、中部高原地方のランビエン高原 ラムドン省とバンメトート ダクラク省で、少数民族を主な労働者としてコーヒープランテーションを開発します。ランビエンはアラビカ種に、バンメトートはロブスタ種に適していました。こうしてベトナムは2001年にコーヒー輸出額世界2位の座をつかむまでになりました。
参考資料「VIETJO ベトナムコーヒー栽培とカフェの歴史」 https://www.viet-jo.com/news/social/120914101529.html

ファインロブスタとの出会い

実は、昔の私はベトナムコーヒーに正直興味がありませんでした。
今までの経験上、日本で流通しているベトナムコーヒーは粗悪品しかないと思っていたためです。
しかし、「20年前にベトナムで飲んだコーヒーがとてもおいしかった」とコーヒー鑑定士の先輩から聞いたことをきっかけに、「ベトナムに行って高品質のロブスタを探そう」と思い立ち、2017年6月に初めてベトナムを訪れました。縁あって「THE COFFEE HOUSE」というコーヒー会社のマネージャーを紹介してもらえることになり、そこでロブスタのサンプルを数種類いただくことができました。
サンプルは日本に持ち帰り先輩とカッピングしたのですが、その中に一つだけ気に入ったコーヒーがありました。
これまでのロブスタとはまるで違う、丁寧に作られた品質のよさを感じるコーヒー。
後に知ることとなりますが、それがFuture Coffee FarmのToi氏が作り出したロブスタだったのです。
- Toiさんのロブスタに感動し、ベトナムコーヒーをはじめて輸入するに至った経緯はこちらでご覧いただけます。

日本でのファインロブスタとロブスタ農家さんの想い

いくつもの工程を経て、日本にベトナムのファインロブスタを輸入することを実現できたのですが、そのとき直面したのが「日本ではロブスタ種と言うだけで敬遠する人たちが多い」という現実でした。
特に、日本に輸入されていたロブスタ種は、昔の私も感じていたように、工業用品として使用される安価な粗悪品というのが常識でした。
サードウェーブと言われる時代になりましたが、スペシャルティーアラビカのみで、ファインロブスタを知らない世代の人たちが多かった のも現実にありました。
商社やバイヤーは、農園視察やカッピングだけで買い付けを行うのが常識です。
そこで、私はToi氏の家にホームステイさせていただき、ロブスタ農家さんの生活、農作業、出稼ぎの少数民族の人たちと一緒の汗を流すことで付加価値を見出したいと考えました。
当時はファインロブスタを日本で知っていただく事も重要ですが、ホームステイしたことで夢や希望を持ちながら情熱を持って生産をしているToi氏(ロブスタ農家)を知っていただく事に重点を置きました。
ロブスタ農家さんのコーヒーに込める想いごと味わってほしい。私たちは彼らの熱意や努力を日本のロースターさんに伝えられるよう情報発信に取り組んでいます。

常識をくつがえす高品質ベトナム産コーヒー豆。
想い・努力・技術で、世界をうなずかせる味になりました。

常識をくつがえす高品質ベトナム産コーヒー豆。 想い・努力・技術で、世界をうなずかせる味になりました。

農園主・Toi氏のたゆまぬ努力と探求心が作り上げた
Future Coffee Farm独自の精製方法
「Winey Honey(ワイニーハニー)」

ワイニーハニー 製法(Honey Processing)とは、収穫した完熟コーヒー果実の果肉を除去した後、コーヒーの豆の周りに付いたミューシレージと呼ばれる糖度の高い粘液質を残した状態で、嫌気性発酵アナエロビックファーメンテーションを行っています。
嫌気性発酵を行うことで、独特のワインのような香りを楽しみつつ、酸味や完熟ロブスタ自体がもつ甘みを引き立たせた製法です。
2019年度ベトナム農家で初めてCQI85を取得したのがこの製法で、農園主のToi氏は、ベトナムで初めてCQIに登録された農家になります。

Future Coffee Farmについて

想いをつなぐ。そして、つながる。
ベトナムコーヒーの未来にとって、8coffeeができること。

想いをつなぐ。そして、つながる。 ベトナムコーヒーの未来にとって、8coffeeができること。

8coffeeの農家さんに対する想い

例えば、スーパーなどで買い物をする時、売り場に生産者さんの顔写真が貼ってあったりします。
この写真を通じて、お客様は誰が作っているかを知り、安心して商品を購入することができます。
ふと思ったのが、生産者さんはどこで誰がどのように自分の生産した商品を購入しているか知る機会がほとんどないのではということ。
特に、海外の生産者さんになるとそのような情報は皆無だと思います。
8coffeeでは、輸入後ロースターの皆様に生豆の卸販売を行っていますが、許可をいただけたロースターさんには写真をご提供いただき、必ず農園主にお届けしています。品質などのご意見(良い点・改善点)なども正直に伝えています。
そうすることで、農園主がコーヒーを生産する時のモチベーションアップにつながるのです。
一生懸命努力を重ねて生産する農園主に消費者の顔が伝わることで、更なる品質アップにつながると信じています。
私たちは、生産者さんたちに消費者の顔が見えるようにすること、「コーヒー生産者と消費者の距離が近くなる」ことを目標に、これからも活動していきます。

― その他にも、8coffeeは「コーヒー農家さんの健康」「地球環境」「消費者の健康」を大切に考え、様々な取り組みを行っています。

ACTIVITY REPORT
ベトナムでの活動・取り組み